こんにちは!
埼玉県越谷市のフットマスター整体院「流カイロプラクティック院」の流岳史(ながれたけし)です。
本日は当院でお伝えしている歩き方のお話です。
皆さんは歩き方のフォームを意識する時に親指に力を入れるために、親指の付け根の母指球に体重を乗せることを意識して歩いていませんか?
確かに一般的な歩き方の指導や本などには、「親指を使う」「母指球に体重を乗せる」と説いているものが多く見られますし、親指はコントロールが利きやすい指なので頼りたくなりますね。
しかし、当院では外反母趾・偏平足・巻き爪・親指の外側にタコのできやすい人などが、親指に頼った歩き方をしていると余計これらが悪化すると考えているのでおすすめしていません。
逆に小指の根元の「小指球」に体重を乗せて、中指・薬指・小指の外側三本の指を使うことを意識するように指導しています。
今回は母指球ではなく小指球を使うメリットについてお伝えしていきます。
親指・母指球は無意識でも使っている場所
母指球に体重を乗せて歩くと、確かに親指に力が入りやすくなり、地面を掴むように力強く蹴ることができます。消費カロリーを増やしたり蹴る力をつけるトレーニングには、この方法はいいかもしれません。しかし、健康に何歳になっても自分の足で歩き続けたい人には、この歩き方はおすすめできません。
なぜかというと、このような歩き方をしていると、親指・人差し指を頼ってしまい、中指・薬指・小指を使わない歩き方が身についてしまうからです。
試しに足の指でグーパーをして握ったり開いたりして下さい。親指・人差し指に比べて、中指・薬指・人差し指が動かしにくかったりしませんか?そういう人は注意が必要です。
野球のバッドを振ったり、包丁を使ったりなど、手で何かを握って道具を使う時、小指はそれほど大きな役割をしていませんが、ケガなどをして使えないと、力が入りにくかったり、繊細な道具のコントロールができないことに気付きます。あまり使っていないように見えて、縁の下の力持ち的な働きをしているのが小指なのです。
足も同様で、コントロールしやすく、力も入れやすいのは親指・人差し指ですが、意外と中指・薬指・小指もバランス良く使うことで、足の動きが整ってきます。だから「親指で蹴る」「母指球を使う」という考えは、間違えではありませんが、使いやすい分、無意識でも頼ってしまう部分なので、あまり意識しすぎると、小指側を使わないバランスの悪い歩き方になる危険性があるのです。
小指側は意識しないと使わなくなる!?
親指・人差し指は使いやすい分、無意識でも使うと述べましたが、一方で小指側の中指・薬指は、意識しないと逆にどんどん使わなくなる傾向があります。
その原因は土踏まずの構造にあります。
土踏まずは普段は地面に着いていませんが、歩いたり走ったりして接地する時に一旦たわんで、元の形に戻るバネの動きをすることで、足腰へ伝わる衝撃を吸収したり、足を前へ運ぶ推進力の役割をしています。
この土踏まずのバネの力は、足の構成する筋肉や靭帯の強さが関係しています。そのため、運動不足・加齢をはじめ、間違った靴の選び方・履き方をしていると、足の筋肉や靭帯が弱ってしまいバネの力が低下します。そうなると土踏まずが元の形に戻れなくなってしまうのです。
この土踏まずの形状記憶力が低下してしまうことは、小指側を使わなくなってしまうことと関わっています。
通常、土踏まずが正常に機能していれば、歩く時に踵を接地したら、足の外側から小指球へ、そして母指球、親指の順に接地面が移動していきます。しかし、土踏まずが潰れたまま元に戻らないと踵を接地したら、土踏まずが地面に着き、そのまま母指球、親指に接地面が移っていき、小指や薬指が活躍できなくなってしまいます。
このような足の接地になると、足を捻じるように歩いてしまうので、膝や股関節に負担が大きくかかり、関節の変形につながり、様々な痛みやO脚・X脚などの原因となっていきます。
正しい接地順
土踏まずのスプリングが弱った時の接地順
ポイントは小指側で「蹴る」のではなく「体重を乗せる」
以上のように私たちの身体は、親指は意識しないでも使いますが、小指は意識しないと使わなくなってしまう構造をしています。
小指側を使わない歩き方をしている人は、様々な痛みの要因となるだけでなく、外反母趾や偏平足のような足の変形が出てきたり、足の指や足の裏などにタコやマメができやすくなったり、靴擦れを起こしやすくなったり、足が太くなったりと、デメリットがたくさんあります。
それなので、当院では「歩く時は小指球」に体重を乗せることをおすすめしているのです。
ここでのポイントは「体重を乗せる」ことです。意識して小指球で地面を蹴ることはありません。私たちは「親指で蹴る」とよく聞くので、地面を蹴らなければいけないと勘違いしがちです。
アスリートなら力強く地面を蹴って、前へ進む推進力をつける必要がありますが、私たちは体に負担のかからない健康的な「自然体」の歩き方を追求しています。
「自然体」というと誰しも無駄な力が抜けている状態をイメージするはずです。これは歩く時も同様です。
体重を意識して小指球に乗せると勝手に重心が前に移動し、後ろにある逆足が自然と地面を離れて前に出てくるはずです。この動きの連続が「自然体の歩き方」なのです。
土踏まずが弱くなると起こる負の連鎖
新保式ボールウォーキングとオーダーメイド矯正インソールで「自然体」の歩き方を
小指球を使った身体に優しい歩き方はいかがでしたでしょうか?
親指は元々使いやすいので、意識して使うとコントロールできているという安心感があるから頼りたくなってしまうのかもしれませんね。しかし、大切なのは5本の指をまんべんなく使うことです。
それには、小指側は身体の構造的に意識をしないと使わなくなってしまいます。小指球に体重を乗せることを意識することで、踵→小指球→母指球→親指の正常な接地順を保てるようになるのです。
私たちフットマスターは、このような無駄な力を使わない自然体の歩き方「ボールウォーキング」を皆様にお伝えしています。
また、年齢とともに弱くなてしまう土踏まずのスプリング機能をサポートする「オーダーメイド矯正インソール」を作製しています。このインソールを入れれば、無意識でも小指側を使うように矯正してくれるので、靴に入れるだけで5本の指をまんべんなく使う歩き方を実現します。
ぜひ歩き方や足のことでお悩みがあれば、お近くのフットマスターにご相談下さい。
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