こんにちは、みやざき足育センターの成田あす香です。
私は、子どもの足の健康をテーマに活動しているので、「歩き方が少し内股のような気がするのですが…」といった、子どもの歩き方の相談をよく受けます。
子どもが大人と同じ歩き方ができるまでには、実は意外と年月がかかることをご存知ですか?
歩き始めてから約1年は、足裏の全体に体重をかけた歩き方をします。
そして、2歳から3歳頃にかけて、かかとで着地してつま先の方に重心を移動させる歩き方ができ始め、6歳頃までかかって「歩く」という運動の発達が完了します。
また、脚の形が生理的に変化しながら発達します。
0歳から2歳頃はО脚の傾向、3歳頃からはX脚の傾向の時期があり、このような発達の過程で、歩き方が内股になりやすい時期もあります。
しかし、それ以外にも、明らかに歩き方に影響する原因があります。
ひとつは、割合的には少ないものの、なんらかの病気が原因になっている場合。
これは、小児科や整形外科などの先生の指導の下で取り組みを進めていきます。
そして、もうひとつは、毎日の生活環境の中にある原因です。
これまでに受けた相談を振り返ると、どの家庭でも共通して見直せることが3つあります。
1.脱ぎ履きしやすい履き物ばかり履いていないか?
ベルトがないスリッポンタイプの靴、サンダル、長靴類をよく履いていませんか?
このような履き物は、脱ぎ履きしやすい一方で、靴が脱げないように不自然な歩き方になります。
もし、家に子ども用の履き物が何種類かあるなら、すべて履かせて歩き方を比べてください。
足運びが違うのが分かるはずです。
そして、意外に多いのが、この写真のように、足に対してサイズが大きすぎる靴を履いていること。
子どもの足はすぐに大きくなりますが、「歩く」という運動の発達過程の最中こそ、足に合うサイズの靴を選び、正しく歩き方を身につけてください。
2.靴を正しく履いているか?
次のような間違った靴の履き方をしていると、足に靴がフィットせず歩き方が不自然になります。
《間違った靴の履き方の例》
□ 足を靴に入れた後に、つま先でとんとんと地面を打つようにして履く
□ ベルトをつけたまま脱ぎ履きしている
□ かかとを踏んで履く
一方、正しく靴を履くと、それだけで歩き方が変わります。
「子どもの内股が気になる」と来られた4歳男子の相談例で、靴の履き方を直しただけで、歩くときの足の向きにまっすぐに近くなったこともありました。
ベルトのある子ども靴の履き方の流れを紹介しますので、ぜひ練習してください。
≪子ども靴の履き方・履かせ方≫
(1)座って靴を履く準備をする
(2)靴のベルトを外して、足を入れる
(3)かかとをとんとんと地面に軽く打つようにして、足と靴のかかとの位置を揃える
※このとき、股関節・ひざ・足首が直線上に並ぶようにすると、足首の角度が整った状態を靴で支えられる
(4)ベルトの端を足の小指側から持って引っ張り、丁寧に留める
3.親は足をまっすぐ出して歩いているか?
自分の親と「歩き方や姿勢が似ている」と言われた経験はありませんか?
私たちは、誰にも教えてもらわずに当たり前に歩いていますが、これはいつも目にする人たちの歩く姿をモデルにして身につけてきたものと考えられます
さて、子どもが最もよく見るのは誰が歩く姿でしょうか?
たぶん「親」ですよね。
子どもの歩き方を直すのは簡単ではありませんが、大人は意識すれば歩き方を直せます。
まずは、「歩くときに足先がまっすぐ前に出ているかどうか」を意識してください。
もし、足先が内側や外側を向いて歩いていたら、フットマスターと一緒に歩き方を練習しませんか。
親のあなたが歩き方を変えれば、子どもの将来の歩き方も変わっていきますよ。
みやざき足育センター
成田あす香
https://ashiiku-miya.com/
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