靴底の減り方を見て、「自分の歩き方が歪んでいるじゃないだろうか?」と気になったことはありませんか?なかなか他人の靴の減り方と比べてみることもできないし、自分の歩き姿もなかなか確認することができず、モヤモヤしたままいつの間にか忘れてしまっている人が多いと思います。
しかし靴底の減り方には、あなたの身体の使い方のクセが現れており、足腰の不調や歪みを防ぐヒントが隠されています。つまり裏を返せば、なぜ靴底がそのように減るのかを知ることで、身体の歪みを防ぎ、腰痛やひざ痛などの不調を防ぐ手立てが見えてくるというわけです。
私たちフットマスターも、クライアントさんの身体の状態を見る際に、靴底の減り方から得られる情報は欠かせません。今回は、靴底の減り方から分かる身体の歪みと不調をご紹介します。
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靴底の内側が減りやすい人
靴底の内側が減ってきやすい人は、内股やX脚の人に多いタイプです。ヒールを履くことが多い女性に多いのが特徴です。かかとの内側から親指にかけて重心移動をするので、タコや魚の目ができやすくなります。このような歩き方は、足首や膝などの関節を捻じるように歩くので、今は関節に痛みがなくても将来的にひざ痛や股関節痛になるリスクが高くなります。
まっすぐ立った時に膝の内側同士を付けてみて、くるぶしとくるぶしはくっつくでしょうか?もし、くっつかないのであればX脚の可能性があります。このような人は、足が内側に倒れるのを防ごうと、足の外側の筋肉で身体を支えようとするので、太ももの外側が張りやすくなり、骨盤が開いてお尻が大きくなる下半身太りの傾向があります。
また、靴底の内側が減りやすいけど、膝もくるぶしもぴったりとつくという人は、かかとの骨が内側に傾いてしまう外反偏平足や、親指の先が人差し指のほうに「くの字」に曲がる外反母趾の影響が考えられます。このような人は土踏まずのアーチが崩れて、足首の理想的な状態であるニュートラルポジションが保てなくなっています。
土踏まずのアーチは筋力と靭帯の衰えで崩れてきます。それなので、足の指を最大限に開いたり握ったりするエクササイズをこまめに行い、足の指の筋肉の強化をしましょう。
また土踏まずのアーチの崩れには、オーダーメイド矯正インソールがおすすめです。崩れてしまった土踏まずのアーチを矯正して、足首をニュートラルポジションを保つ機能に優れています。気になる人はお気軽に全国のフットマスターにご相談下さい。
土踏まずを支えてニュートラルポジションを保つオーダーメイド矯正インソール
靴底の外側が減っている人
靴底の外側が減りやすい人は男性に多く、ガニ股やO脚の傾向があります。
外側だけ減ってしまうのは外側に重心があるため、足の外側の筋肉が発達しやすく、その結果、内側の筋肉とのバランスが崩れてひざの外側や股関節を痛めやすくなります。
中高年以降の変形性膝関節症にも関係してくるので気を付けましょう。
外側が減りやすい人は歩いている時に、無意識につま先が外側を向いてしまう傾向にあります。
まずは人差し指と中指の間が進行方向を向くように立ってみましょう。かなり内股になっているように感じると思いますが、その位置が正しいつま先の向きになります。
つま先が進行方向に合わせることができたら、そのままつま先の向きを変えずに歩くように練習しましょう。更に慣れてきたら、地面を蹴る時に内ももに力を入れるようにすると効果的です。
最初はなかなか慣れず、歩いているうちに忘れてしまうかもしれません。しかし、毎日の反復練習で必ず足の使い方が良くなってきます。通勤・通学・買い物などで歩く時に5分でいいので、毎日、つま先の向きが進行方向を向くように意識して歩く時間を作りましょう。
かかとの片側だけ減っている人
一番靴底の減り方を見て、自分の身体の歪みが気になっているのは左右で違う削れ方をしているタイプの人ではないでしょうか?
脚長差があったり、どちらかの骨盤が開いていたりして、歩いている時に足に均等に力が入っていない証拠です。それなので、負担がかかっている方のひざや足首などに痛みがでやすくなります。
また、骨盤のゆがみから身体の片側だけ血流が悪くなり、むくみや肩こり、首こり、頭痛などの原因にもなります。
片側だけ減りやすい人に出やすい骨盤や腰椎のゆがみは、過去にぎっくり腰などを経験した人や、産後間もない人など現れやすい傾向にあります。。放置せず、ひどい場合は専門家に相談するようにしましょう。
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つま先だけ減っている人
つま先が減る人は地面を蹴るようにして無駄な力を使っている人に多いです。重心が前にズレてつま先にかかりやすいので、前かがみになって猫背になりやすくなります。
つま先重心だと太ももが上がらなくなるので、つまづいて転倒する危険も高くなります。また、前に傾いた上半身を背筋を使って起こすので、腹筋とのバランスが崩れてそり腰・ぽっこりお腹の中年太り体型になります。
人によってはつま先重心で前傾した身体を、ひざを曲げることでバランスを取っている場合があります。長年この姿勢でいると、ひざが伸びなくなり、歩くたびに浅いスクワットをすることになり、疲れやすくなります。それどころか、ひざの痛みの原因になることもあります。
あおむけで寝てみてひざが伸びきらない人は、特に注意が必要です。ひざ裏を伸ばすストレッチを行い、立っている時や歩いていて着地の時に、ひざが曲がらないように気を付けるようにしましょう。
このように、つま先重心だと、全身の力が入りやすいので疲れやすい身体になります。腰痛・ひざ痛だけでなく、肩こり・背中のコリにも悩みやすい姿勢になります。
このような人は、少し重心を後ろに置くように意識しましょう。外くるぶしと内くるぶしを結んだ位置にバランスポイントがあります。かかとの骨の前くらいになるのですが、ここに重心が乗ると骨格が理想の形で並びやすくなるので無駄な力が抜けます。
骨はどんなに使っても疲れません。それなので、つま先重心の人は立っている時も歩いている時もバランスポイントをうまく使い、効率良く骨に体重を分散させることで、筋肉の負担を軽くすると、疲れにくくなります。
つま先重心の人がバランスポイントに重心を合わせると、なんだか威張っているみたいと心配になることがあります。しかし、その姿勢が理想的な姿勢に近く、人から見ると自信を持って堂々とした美しい姿勢になります。
電車や信号待ちの時や、台所仕事をしている時に、重心の位置を気を付けてみましょう。
お近くのフットマスター治療院では、バランスポイントを使った新保式ボールウォーキングの指導を行っています。ぜひお気軽にご相談下さい。
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靴底が全く減っていない人
たまに全く減らないのが正解と思っている人がいますが、実は全く減らないのが一番問題です。
なぜなら、それだけ外出していない証拠だからです。年配の人は、ひざ痛や腰痛をはじめとした身体の不調で、外に出るのが億劫になって急に家にこもりがちになることがあります。動かなくなると体力は急速に衰え、気力も湧かなくなります。
靴底が減っていないご高齢の人が周りにいたら、優しく声をかけてあげて下さい。
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正しい靴底の減り方
ここまで、代表的な靴底の減り方をご紹介してきました。それでは、正しい靴底の減り方とはどのような状態でしょうか?
正しい歩き方をしていると、かかとはやや外側から着地するので、かかとの外側から減ってきます。また、つま先は蹴り上げる時の摩擦で、親指の付け根の辺りから減ってきます。
がに股だと減る角度が外側に偏ってくるので、混同しないように注意しましょう。
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まとめ~靴底の減り方で分かる体のゆがみ~
今回は、靴底の減り方とそこから分かる身体のゆがみをご紹介してきました。当てはまるものはあったでしょうか?
靴底の減り方のクセは、歩き方のクセの現れです。それは長年かけて身についたものなので、簡単には改善することはできません。しかし放置すると、今は痛みや不調がなくとも、将来的にひざ痛や腰痛になる危険性が増してきます。
毎日5分でいいので、ご紹介した改善策を実践してみて下さい。身体の使い方のクセは一日に集中して頑張るよりも、毎日のちょっとずつの積み重ねが大事になります。焦らず気長に改善を心掛けましょう。
分からないことや詳しいお話については、お気軽に全国のフットマスターにご相談下さい。
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