足のサイズ感の変化は身体の歪みのサイン!?
新しい靴を買う際に、片方がピッタリなのに、もう片方が緩かったりきつかったりしたことはありませんか?
「以前はそんなこと感じたことがなかったのに」という人は要注意です。
靴の左右差を感じ方が強くなるのに合わせて、腰痛やひざ痛が出てきてはいませんか?
実はこれは身体の歪みのサインなのです。
今回は、年齢とともに生じてくる足のサイズの左右差について解説していきます。
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年齢とともに左右の足のサイズが変わる原因
上の画像は比較的よく見られる、本来の足のサイズが変わってしまった人のパターンです。
左(上)はまっすぐに足を着いていますが、右(下)は指が曲がり、足が内側に捻じれることで、本来の足のサイズよりも小さく見えるようになっています。
足の使い方の癖や、誤った靴選びや靴の履き方に影響されて、足の形は年齢とともに、癖が足の変形となって現れてきます。それが右のような足の形になります。
そのために、年齢とともに足の左右のサイズ差を感じやすくなって、合う靴を探すのに苦労することになります。
甲高幅広で合う靴がない!?
先ほどの足を、横から撮影してみました。
左(上)の足に比べて、三日月状にカーブして地面に着いている足は、曲がっていることで足の甲や指が高くなっています。
「合う靴がない」というご相談者の多くは、ご自分の足を「甲高幅広」と認識されている人が多いのですが、本当に甲高幅広の人はごく少数です。
実は、このように足が横に曲がることで、見た目のサイズ感は小さくなるのですが、変形している分、標準的な靴の幅や高さが合わなくなり、当たって窮屈に感じてしまうために、自分の足は合う靴の少ない「甲高幅広」と誤認してしまうのです。
足のサイズの左右差が起こる原因と腰痛・ひざ痛
このように三日月状にカーブした足は、重心をかけやすい方の足に生じているケースが多々見られます。
片側に重心を乗せることで、足の外側に体重がかかりやすくなるからです。
そのために、左右の足の見た目のサイズや形に差異が生まれます。
靴は左右対称に作られているので、この差異が大きくなるほど、左右の足のサイズ感の違いとなって認識されるようになります。
これが、年齢とともに左右の足のサイズが変わって、合う靴が見つからなくなってしまう原因の1つです。
そして、その状態で歩くと膝が開きやすくなり、膝に多大な負担をかけてしまいます。
これが膝の痛みの原因になります。
更に膝関節の歪みは、太ももの大腿骨の捻じれに連鎖して、股関節や骨盤の歪みも引き起こします。
ですから、三日月状にカーブした足は、ひざ痛や腰痛の原因になるだけでなく、姿勢や体型の悪化にも関係してきます。
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サイズの左右差がある時の靴選び
まず、左右で足のサイズに差がある人に気を付けてもらいたいのが靴選びです。
市販の靴の場合、左右で違うサイズを買えることはないでしょうから、大きい足に合わせて靴を選びましょう。
小さい足に合わせて買ってしまうと、大きい方が靴の中で窮屈になってしまい、更に別の変形や力みを生んで、痛みの原因になりかねません。
ひも靴やマジックテープなど留め具がある靴を選ぶと、足の甲の部分である程度はフィット感を出せるので、小さい方の足が合っていなくても、多少ズレなくなります。
踵からつま先まで真っ直ぐな靴を選ぶ
私たちの足の理想の形は、踵の頂点と踵の真ん中をつないだ線の延長上に人差し指と中指の間に来る状態です。
歩く時に踵の頂点からつま先を結んだ線が、進行方向と平行になると、足の無駄な力が抜けて、足首の可動域を最大限に使うことができます。
しかし靴によっては、設計思想などにより、この線が右の画像のように小指側にズレている靴もあります。
特に、最初に画像で見たように、足を内側に捻じると足の見た目のサイズ感が小さくなるためか、女性物の靴にはこのような構造が多く見られます。
このような靴を履いて歩くと、親指を内側に捻じって使うことになるので、足に三日月状の変形を起こす危険があると考えます。
靴を買う時には、必ず踵からつま先までが真っ直ぐかを確認しましょう。
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足のサイズに左右差がある時のセルフケア
このような変形の起きている人は、足の裏がとても固くなっています。
試しにカーブした足を真似して作って頂くと分かりやすいと思いますが、つま先が内側を向いている状態を作ると、足の指や足の裏の筋肉が緊張します。
この状態が長時間続いたり、反復的に繰り返されることで、足の裏の筋肉が凝り固まり、柔軟性がなくなって、元の形に戻れなくなります。
それなので、三日月状に足が曲がるのを防いだり改善するには、足の裏の筋肉を十分に緩めることが効果的です。
足の裏を指でのマッサージするのは大変ですが、青竹踏みをしたり、ゴルフボールを軽く踏んでゴロゴロしたりすると、楽に足の裏の筋肉をほぐすことができます。
インソールを使って足を矯正する
しかし残念ながら、足が変形し始めて時間が経っていると、足の裏の筋肉をほぐしてもなかなか元通りにならなかったり、そもそも靭帯が弱っていて、元通りの形に直せないケースもあります。
そんな方にはインソールを使った矯正をオススメします。
フットマスターが製作するオーダメイド矯正インソールは、クライアント様にうつ伏せになってもらって、インソールの原型となる足型の石膏採りをします。
これは、立ったままの型採りではクライアント様の体重が、足首や土踏まずの状態に影響を与えてしまうので、理想の形で足型を採れないと考えるからです。
フットマスターが扱うオーダメイド矯正インソールは、無荷重のうつ伏せ状態で行い、手作業で足の接地面を揃えて、踵が真っ直ぐな状態を再現して石膏採りした足型モデルから作られます。
それなので、できあがったオーダメイド矯正インソールを靴に入れると、クライアント様の理想の足の状態を再現することができます。
三日月状に曲がった足の場合、踵の骨が外側に倒れやすいですが、フィット感の優れたヒールカップが踵の骨のズレを補正します。
また、足が変形射て靭帯が弱ってくると土踏まずのアーチが潰れやすくなってしまいますが、体重を支えるのに十分な強度のある素材で、なおかつ適度にしなって反発力を生む構造になっているので、土踏まずの崩れを防ぎつつ、歩行時の地面を蹴る動作を補助してくれます。
足の裏の筋肉のケアを十分に行いながら、このようなオーダメイド矯正インソールを使うと、本来の足の形を維持しやすくなり、合う靴がないといった悩みの解決の一助となるだけでなく、姿勢やスタイルが改善し、慢性的な腰痛や膝の痛みから解放されやすくなります。
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まとめ~靴のサイズの左右差解決法~
年齢とともに感じやすい足のサイズの左右差は、重心の位置の癖や、誤った靴の履き方や選び方から生じた、足の形の崩れに原因があります。
実質の足のサイズは変わっていないので、毎日簡単にできる足の裏のケアを行い、正しい身体の使い方や正しい靴の履き方・選び方をすれば、足の形の崩れを最小限にとどめ、姿勢の崩れや腰痛・ひざ痛を防ぐことができます。
ポイントは
①踵からつま先まで真っ直ぐな靴を選びましょう。
②青竹やゴルフボールを使って、足の裏の筋肉をほぐしましょう。
③オーダメイド矯正インソールで、本来の足の形が崩れないようにしましょう。
これら3点に実践して頂ければ、「合う靴がない」と悩むことは少なくなります。
分からないことや詳しく知りたい方は、全国のフットマスターにお気軽にご相談下さい。
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