新型コロナウイルスの影響で始まった外出自粛やテレワークにより、以前より座っている時間が増えてはいませんか?
実際に私もクライアントさんとの会話でも、「コロナ太り」や「運動不足」という言葉が多くなり、肩こりや腰痛の悩みの深刻化が目立ってきました。
一方で最新の研究では、座り時間が長い人はガンになるリスクが高くなったり、メンタルヘルスの不調になったりしやすくなるといった報告も増えてきています。
新型コロナウイルスの影響が長期化するにつれて、コロナ対策をしたばかりにガンになったり、メンタルヘルスを崩してしまったりする可能性が高まっているように感じています。
今回は、座り時間が長くなると起こる健康リスクと、その解消法についてまとめました。
座りすぎはガンのリスクを高める
アメリカの医学誌で発表された研究結果によると、5年間の追跡調査で、最も長い時間座っていたグループの人たちは、最も座らなかったグループの人たちと比べて、ガンで死亡するリスクが82%高いことが分かったそうです。
またこの報告では、座っている時間の30分をウォーキングなどの軽度な運動に費やすことで、ガンになるリスクが8%軽減できるとされ、中度の運動になると、31%リスク軽減につながるとされています。
座りすぎはメンタルヘルスにも良くない
別の研究では、1日12時間以上座っている人は、6時間未満の人と比べて、メンタルヘルスの調子を崩す人が、約3倍も多いことが報告されています。
このようなことを考えると、最近、話題になってきている「コロナ鬱」は、自粛生活やテレワークによる座りすぎが少なからず影響しているのかもしれません。
まずは30分のウォーキングから
このように長時間の座りすぎは、心身の健康に悪い影響を及ぼすということが、近年では科学的に分かってきています。
そう言うと、パソコン仕事の方から「じゃあ、どうすればいいんだよ?」と聞こえてきそうですね。
しかし、問題解決はそんなにハードルの高いことではありません。
ガンのリスク研究でも報告があったように、1日30分のウォーキングをしただけでも、リスクを下げることができます。
またウォーキングなどの有酸素運動は、神経伝達物質のセロトニン(通称幸せホルモン)の分泌を促すと言われています。この効果で、精神も安定しやすくなり、メンタルヘルスを崩すリスクも下げることができます。
それなので、長時間座りっぱなしの自覚がある方には、日常生活の中でウォーキングを取り入れることをお勧めします。
大きな腕振り・腿上げ意識はNG
ウォーキングを始める時に、気を付けたいのがウォーキングフォームです。これが正しくないと、健康のために始めたウォーキングが、かえって痛みや疲労の原因になってしまします。
運動効果を出すために、意識して腕を振って足を上げればいいと思っていませんか?
実はこの歩き方では、腰が落ちやすく、猫背になってしまいます。また、四肢にも余計な力が入ってしまうので、体幹をうまく使えずバランスが崩れてしまい、部分的に筋肉や関節に負担をかけてしまう恐れがあります。
ですから、このようなウォーキングフォームでは、歩けば歩くほど、肩こり・腰痛・ひざ痛になるリスクを高めてしまいます。
筋肉の自然な収縮力を使う新保式ボールウォーキング
私たちフットマスターは新保式ボールウォーキングをお伝えしています。
その際に必ず体得して頂く大事なことの一つに、接地足の膝関節と蹴り足の股関節・足首をしっかり伸ばすことがあります。
筋肉にはゴムのような性質があり、最大限に関節を伸ばすと筋肉が引っ張られるので、反発して収縮力が生じて、関節を曲げる方向に協力に働きます。
それなので、足の接地の時に膝を伸ばして地面を蹴るまで維持して、更に股関節と足首を伸ばすれば、3つの関節が今度は収縮する方向に力が働くので、意識して筋肉を力ませずとも、足を前に運ぶ省エネな動きができるのです。
上半身は、この動きに合わせてバランスを取るように背骨を捻じれば、自然と腕が振られます。例えて言えば、でんでん太鼓のようなイメージです。
このような点を意識を置くと、関節や筋肉の本来の機能だけを使って、しかも体幹と四肢を調和して動かせるので、特定の関節や筋肉に余計な負担をかけずに歩くことができます。
まとめ~一日30分ウォーキングで座り時間をリセット
いかがでしょうか?
コロナ禍での外出自粛やテレワークで、私たちの生活は座っている時間が増えてきました。
とこらが、座り姿勢が多い日々を少していると、今度は心身の健康に悪い影響を与えてしまうリスクが高くなってしまいます。
そこで、取り入れたいのが30分のウォーキングです。意識して歩くだけで、このリスクを軽減させることができるのです。
ウォーキングは正しいフォームで歩くことが大切です。
ぜひ、新保式ボールウォーキングを取り入れて、心身ともに健やかにコロナ禍を乗り切りましょう!
新保式ボールウォーキングを詳しく知りたい方は、全国のフットマスターにご相談下さい。
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