「ウォーキングを始めよう」と思っている方は多いと思います。しかし、いざ始めようとなると、
・週に何回歩けばいいの?
・何分間がいいの?
・どれぐらいのペースが良いの?
などなど、たくさんの疑問が浮かんできて、実は健康のためになっていなかったり、結局はウォーキングを始められなかったりする人が多いようです。
今回は健康のためにウォーキングを始める時に知っておきたい、ウォーキングのマメ知識をまとめました。
ウォーキングは週に何回歩くのが効果的?
健康やダイエットのためにウォーキングするには、週に3~4回程度が効果的とされています。もちろん毎日ウォーキングをしてもかまわないのですが、ある実験結果では週に3回の人とそれ以上の人とではダイエット効果に変化がみられなかったという結果も出ているそうです。
週に3~4回というと1日おきにウォーキングをすればいいので、無理することなくできて継続しやすいペースだと思います。忙しくてなかなか時間を作れない方でも挑戦しやすいですね。
ではなぜ、週に3~4回がよいのでしょうか?
それは、一回のウォーキングでの運動効果は3〜4日程度で元に戻ってしまうので、あまり次のウォーキングの機会まで間隔を空けたくないからです。間隔を空けずにウォーキングをすることで効果が持続し、体力や筋力アップにつながります。急に思い立って単発で歩いたり、週1回ペースでウォーキングをしても、ストレスの軽減やリラックス効果などは期待できるとは思いますが、メタボを改善して健康的な体を手に入れる効果は薄れてしまいます。それなので健康のためにウォーキングをするなら、間隔は空けすぎないようにしましょう。
しかしかといって、最初から毎日ウォーキングを頑張りすぎてしまうと、筋肉痛や疲労などの負担が体に蓄積してしまいます。このような過負荷は、ウォーキングへの精神的な苦痛になったり、ケガの元になったりして、ウォーキングを継続していくにはマイナス要素が生じてきます。その点で週に3〜4回だと、適度に体を休ませることもできるので、このようなリスクを避けることができるのです。
せっかくのウォーキング効果を無駄にしないためにも、なるべく間隔をあけないように週に3~4回を目安に頑張りましょう。
ウォーキングは1回につき何分間歩けばいいの?
ウォーキングの継続時間は個人の体力にもよりますから、「●●分間がいい」という正解はありません。自分の体力を考え、ムリのない継続時間を設定することが、ウォーキングを習慣化するためには重要です。
初めてウォーキングする人は下記のような時間設定を参考にしてみて下さい。
①運動が好きじゃなく体力に自信がない人→10分間
②人並みの体力はあると思う人→20分間
③元々運動習慣はあったがブランクが空いてしまった人→30分間
④どこまでも歩ける自信がある人→45分間
このような説明をすると、ダイエットを目的にウォーキングを始めた方は、「20分以上歩かないと効果がない」という話を聞いたことがある人も多いと思うので、「え?」と思うかもしれません。これは、人間の体は運動のエネルギー源として、主に糖分と脂肪を使いますが、脂肪が燃焼を始めるまでに少し時間がかかるから、20分以上運動を継続しないと脂肪が燃えないという考え方です。
しかし、最近では20分より短い運動時間でも、全く脂肪がエネルギーとして使われていないわけではなく、10分程度の運動でもこまめに行うことで十分脂肪燃焼の効果があると言われています。それなので体力に自信のない人は、週3~4回10分程度のウォーキングから始めて、徐々に時間を延ばしていっても健康効果を期待できます。
また、どこまで歩ける体力自慢の人は最大でも45分間で納めるようにしましょう。ウォーキングに限らず、ほかのどのトレーニングも同じなのですが、「ちょっとキツイな」と感じるレベルに少しだけプラスした負荷がちょうどいいとされています。それ以上にやってしまうと筋肉に疲労が溜まってしまい、故障発生リスクが高くなるからです。
ウォーキングで健康になることが目的なのに、体を壊してしまっては意味がありません。45分間では物足りない人は時間を延ばすよりも、歩くスピードを上げたり、他の運動に取り組んでみたりすることがオススメです。
苦しくなく楽しく歩き切れる継続時間を設定することが、健康に効果的なウォーキング習慣を身に付けるポイントになります。
ウォーキングはどれぐらいの速度で歩けばいいの?
それでは、ウォーキングで健康になるには、具体的にどのくらいのスピードで歩くのがいいのでしょうか?
一般的に不動産のチラシなどで掲載されている徒歩1分のスピードは、分速80m(時速4.8km)です。これが一般的な徒歩のスピードになります。しかし、このような速度で歩くのは、健康のためにウォーキングとして取り入れるのには、無駄ではありませんが効率的ではありません。
それなので、健康のために効果的なウォーキングをするには、呼吸が安定したままで、自分の無理のないレベルでスピードを上げることが大切です。
当然ですが、ウォーキングは歩くペースを速くなるほど、歩いた時間が同じでも脂肪燃焼の量を増やすことは出来ます。しかし、その分だけ運動強度は高くなり、身体や精神的な負担は大きくなってしまいます。あまり無理をすると筋肉痛などの身体の疲労と、歩くことへの辛さが生じてくるので、物足りないくらいの負荷に留めておくのが、ウォーキングを継続するために大切です。
もし、体力に自信があり運動強度を上げたい方は、時速7km台を目標に取り組んでみると良いでしょう。1分間で約120m、30分で3.5km歩くスピードになります。
時速7km台はウォーキングから徐々に速度を上げていった時に、自然と走り始める速度と言われます。それなので、ウォーキングで7kmを超えてくると走ってしまった方が楽というストレスがかかってきます。つまり、時速7kmがこのようなストレスなく歩ける速度の平均的な限界と見ることができるのです。
効率良く心肺機能と筋肉を強くするインターバルウォーキング
ここまでウォーキングを始めるのに目安となる頻度・継続時間・スピードをご説明してきましたが、これらをふまえたうえで一層ウォーキングの効率を上げる方法に「インターバルウォーキング」があります。これはゆっくり歩きと早歩きを交互に行うウォーキング法です。
実は人間の体は、低い強度の運動だけではダイエットや生活習慣病予防などには効果を期待で来ても、加齢によって衰えていく筋力を維持できません。健康に生活していくのに必要な体を維持していくには、バランス良く運動負荷もかける必要があります。
このバランスを考えたウォーキング法がインターバルウォーキングなのです。
まず始めは身体慣らしも兼ねて3分間、楽なペースで歩きます。その後の3分間は時速7kmを目指して早歩きをする。そしてまた3分間楽なペースで歩き、また3分間早歩きをする。この繰り返しです。
こうすることで、ウォーキングで健康に生活していくために必要な心肺機能と筋力を、効果的に向上させていくことができます。
まとめ~ウォーキングは手軽だけど奥が深い
今回は、ウォーキングで効果的に健康になる方法をまとめました。
①頻度は週3~4回
②継続時間は10~45分間
③速度は普段より速め~時速7km
④インターバルウォーキングを取り入れると効果的
以上の4点を抑えて、自分の体力に合わせた数値を探していくと、ムリのないペースでウォーキングを習慣化できると思います。
ついつい「運動を始めよう!」と張り切ってやり過ぎてしまい、続かなくなったり、ケガをしてしまうのが一番残念なパターンです。少し物足りないくらいの負荷で、楽しく長く続けていきましょう。
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