「水虫はおじさんの病気」と思っていませんか?
実は、女性の冬の足元に欠かせないブーツには、
水虫の危険が潜んでいます。
なぜかというと、
ブーツの中は水虫の原因となる白癬菌が好む
高温多湿な環境になりやすいからです。
本日は、皮膚科医の高山かおる先生の著書
「ガサガサかかとが危ない! 足の手入れが健康寿命を延ばす」
を参考に、水虫についてお話しします。
水虫は誰でもかかる身近な病気
水虫は、白癬という真菌が足に寄生することで起こる、
感染性のある皮膚の病気です。
白癬菌は、不特定多数の人がはだしになる
温泉、スパ、屋内プール、居酒屋の座敷など、
日常で意外と接触する機会が多い菌です。
そして、
伝染力は弱いのですが、極めて頑丈な菌で、
人の体から離れても6カ月以上生き延びると言われています。
足の裏で白癬菌を踏み、
それがブーツの中に落ちることもあるかもしれません。
だから、
1日履いたブーツは風通しの良いところで休ませたり、
足の汗を吸収しやすい綿や絹の靴下を履いたりして、
ブーツが高温多湿の状態になるのを防ぐと良いでしょう。
また、
水虫というと「かゆい」イメージがあるかもしれませんが、
かゆみのないタイプの症状もあります。
次の症状がみられた時は、
皮膚科に行かれることをおすすめします。
かかとのガサガサは水虫の可能性もある
水虫の症状には、
足の指の間がジュクジュクしてふやけるタイプ、
足の裏や縁に小さな水泡ができるタイプ、
足裏やかかとの角質が厚くおおわれるタイプがあります。
このうち、
足裏やかかとの角質が厚くなるタイプは、
かゆみがないのが特長です。
かかとがガサガサになったり、
皮がむけたり、ひび割れしたりして痛い
などの症状があります。
少しでも「もしかして?」と思うときは、
すぐに皮膚科へ行きましょう。
また、市販の水虫薬もありますが、
水虫と似た症状の病気もあるので、
自分で判断せずに皮膚科を受診してください。
水虫かどうかは、
患部の角質層を削って顕微鏡検査をすると、
数分で分かります。
水虫が歩き方にも影響する
実は、私は数年前に
水虫を発症したことがあります。
足の指の間がジュクジュクしてふやけるタイプで
猛烈なかゆみがあったので、
「これは怪しい」と皮膚科を受診しました。
検査の結果「元気な白癬菌がいっぱいですね~」と言われ、
薬を使って半年近くかけて治療をしました。
水虫になって分かったのですが、
水虫になると足そのものの機能が低下します。
足の指に力が上手く入らず、
立ち方や歩き方が不自然になり、
足のたこも酷くなりました。
あのまま体の土台である足元が不自然な状態が続けば、
体全体の不調につながっていたと思います。
これからの季節は、
かかとがガサガサになりやすい時期ですが、
「もしかして…?」と思われた方は、
皮膚科へ行って念のため確認すると安心ですね。
水虫の予防はお風呂でできる
白癬菌は身近な菌ですが、
その日のうちに足をきれいに洗えば、
感染を防ぐことができます。
特に、爪と指の間、指と指の間、足裏の指の付け根は
汚れがたまりやすいので、
丁寧に汚れを取り除きましょう。
石けんを泡立てて足全体を包むように洗った後、
手の指で足の指を一本ずつ洗います。
爪と指の間の溝は、
毛が細めのやわらかい歯ブラシで洗うと、
よりきれいになります。
この話を聞いて、
お風呂で足を洗ってみた子育て中の女性は、
「自分の体を支えている足に感謝の気持ちが湧いてきました」
と感想をくださいました。
これから何かと気忙しい季節になりますが、
お風呂で足をゆっくりと洗い、
毎日がんばっている自分へのご褒美時間を創りませんか?
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
みやざき足育センター(宮崎県)
代表 成田あす香
http://ashiiku-miya.com/