あなたはこれまでに靴の履き方を
教わったことがありますか?
学校や保育園、病院などの玄関で
人が出入りする様子を見ていると、
間違った靴の履き方をされている方を
よく見かけます。
「つま先でとんとん」は間違った履き方
間違った履き方とは、
靴のかかとを踏みながら履いたり、
足先を靴に入れた後につま先でとんとんと
地面を打つようにして靴を履いたり、
靴ひもやベルトをつけたままで
履こうとしたりすることです。
このような履き方をすると、
靴を傷めてしまいますし、
歩きにくくて転びやすかったり、
足の指の変形や爪のトラブルを
起こしたりすることもあります。
一方で、同じ靴を履いていても、
正しい履き方に変えただけで、
足の働きが良くなることもあるんです。
靴の履き方を変えたら、最初の一歩が変わった
私は、保育園や幼稚園、学校などへ
「足育」の講演に伺い、
子どもの足の発達と靴の基本を
教える活動をしています。
“親子で一緒に学びたい”というご希望のところでは、
親子で走り回る遊びをした後に、
正しい靴の履き方を練習してから、
もう一度さっきと同じ遊びをして、
体の動きがどう違うかを観察するワークをして、
最後に感想を発表していただきます。
「最初より走りやすくなった」
「子どもの走り方が変わっている。
最初の一歩が早く出るようになった」
「足がまっすぐ前に出せるようになった」
このような感想から、同じ靴であっても、
履き方を変えるだけで、
足の働きが良くなっていることが分かります。
間違った靴の履き方をしていると、
靴の中で足が動いたり、
靴が脱げそうになったりしてしまいますが、
正しい靴の履き方にすると、
足と靴が一体になって、
足の動きに靴がついてくるようになり、
本来もっている力が発揮できるんですね。
では、正しい靴の履き方は、
どのようにすれば良いのでしょうか?
スニーカーは、靴紐をゆるめてから履く
靴の履き方と基本と言える、
スニーカー(ひも靴)の履き方について説明します。
①どこかに腰かける
※家の玄関に段差がない場合は、
椅子などを置くと良いです
②靴ひもをゆるめて足を入れた後、
かかとを地面に軽く打つようにして、
足と靴のかかとの位置をそろえる
③靴ひもを全ての穴を使って丁寧に結ぶ
お子さんには「かかとトントン」と声をかけながら
次に、お子さんのいる方へ、
ベルトで止めるタイプの靴の履き方を説明します。
①どこかに腰かける
②靴のベルトを外して足を入れた後、
かかとを地面に軽く打つようにして、
足と靴のかかとの位置をそろえる
③ベルトの端を足の小指側からもって引き、
靴が足にフィットするように
しっかりと丁寧にとめる
「かかとをとんとん」「ベルトをギュー、ペタン」と
声をかけながら練習していってください。
正しい履き方で、足・靴・インソールを守って
靴屋さんで足に合ういい靴を見立ててもらっても、
どんなに高級で足に良い靴を選んでも、
履き方が間違っていると、
靴を早く傷めてしまいますし、
足にとっては大きなダメージになり、
足のトラブルを招きます。
また、私たちフットマスターが製作する
「オーダーメイド矯正インソール」を
ご愛用くださっている方も、
もし、靴の履き方が間違っていたとしたら、
せっかくのインソールの真価が発揮できません。
場合によっては、
靴とインソールの間での摩擦がたび重なり、
インソールを傷めて使えなくしてしまうこともあります。
この記事を読まれて、
靴の履き方が間違っていることに気付かれたら、
正しい靴の履き方を新しい習慣にしてください。
そして、靴を長持ちさせ、
あなたの大切な足とオーダーメイド矯正インソールを、
いつまでも今の良い状態のまま守っていってください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
みやざき足育センター(宮崎県)
代表 成田あす香