お読みいただき、ありがとうございます。
フットマスターの成田あす香です。
素足で過ごす機会の増える夏は、
足の裏のタコが、いつもより気になりますね。
ドラッグストアや雑貨屋さんに売っている
フットケアグッズを使ったり、
皮膚科で削ってもらったりしている方も
いらっしゃると思います。
しかし、これらの方法で、タコがきれいになっても、
あっという間にまたタコができますよね。
私も、前にタコを削ってもらった経験がありますが、
そのときは、たった2週間でタコができはじめました。
いったい、どうすれば
タコを治すことができるのでしょうか?
日本では珍しいフットケア外来を開設している
皮膚科医の高山かおる先生の著書
『ガサガサかかとが危ない!足の手入れが健康寿命を延ばす』
を参考に、タコの治療についてご紹介します。
◆ タコの治療法
タコは医療機関で治療するのが基本で、
皮膚科を受診してください。
市販のフットケアグッズを使って
自分で削っている人もいるようですが、
タコを削りすぎると
防衛反応でかえってタコが厚くなります。
また、削ったところから細菌が入りやすく、
感染症を起こしてしまうこともあります。
ですから、必ず皮膚科で治療しましょう。
皮膚科では、専用の道具を使ってタコを削ったり、
角質を軟らかくする作用のある薬を使ったりして、
タコを治療してもらえます。
また、タコやウオノメのように見えて、
ウイルス性のイボである場合もあるので、
自分で削ったりせずに、
皮膚科で治療してもらうのが安心です。
しかし、皮膚科での治療は、
あくまでも対症療法で、根本からの解決ではないのです。
ただ削るだけでは、タコは治りません。
削ることと並行して、
タコができてしまう根本的な原因を、
取り除かなければならないのです。
根本的な原因について理解するために、
次はタコができるしくみをご紹介します。
◆ タコはなぜできるのか?
タコは皮膚の防御反応から生まれる病気です。
部分的に圧迫や摩擦が繰り返されたときに、
防御反応としてそれらの刺激に対して、
たんぱく質のケラチンを余分に作り出し、
ダメージを受けている部分を厚く覆って、守ろうとします。
タコは、かたい骨の上に繰り返し圧力や摩擦が起き、
角質が皮膚の外側に向かって厚くなったものです。
だから、同じ部分に繰り返し刺激があるという
原因を取り除かないと、
いくら削っても、またタコができるのです。
その原因の多くは、
間違った靴の履き方や足に合わない靴、
足のアーチの低下や足指の変形などのトラブル、
歩き方や立ち方の癖などにあります。
◆ 間違った靴の履き方を直して、タコを防ぐ
間違った靴の履き方とは、
ひも靴のひもを締め直さずに履いたり、
靴を履いた後につま先でとんとんと地面を打つようにしたり、
かかとを踏んで履いたりすることです。
このような履き方では、
靴が足に固定されていないため、
歩いているときに足の裏が靴にこすれ、
タコができやすくなります。
タコはもちろん、足のトラブルを防ぐためには、
いつも次のように靴を履いてください。
~靴の履き方~
(1)どこかに腰をかける
(2)靴ひもを外してから、靴に足を入れ、
かかとをとんとんと地面に軽く打つようにして、
足と靴のかかとを合わせる
(3)靴ひもを丁寧に結び、足と靴がフィットするようにする
このような靴の履き方をされていなかった場合は、
次に靴を履くときから、ぜひやってみてくださいね。
◆ 足に合わない靴をやめて、タコを防ぐ
今、あなたが履かれている靴が、
次のチェックポイントに当てはまるところがあれば、
それは足に合っていない靴かもしれません。
できるだけ早く、足に合う靴に変えましょう。
□ 歩くときにかかとが抜ける感じがする
□ 足首と靴の間にすぎ間がある
□ 靴の中で5本の指先が自由に動かせない
□ 足の指が曲がるところで靴が曲がらない
足に合った靴を探したい時は、
まずは足のサイズを測るところからです。
足の長さ(足長)、足の幅(足幅)及び周囲の長さ(足囲)が、
靴のサイズを選ぶときの目安になります。
足のサイズを測ってもらえて、
ゆっくりと靴選びができるお店で相談すると良いです。
◆ タコがあなたの足の状態を教えてくれている
実は、タコができている場所で、
足にどんなトラブルが起きているかが予測できます。
(1) 足の裏の人差し指・中指のつけ根の骨のあたりのタコ
→足の横アーチが低下
(2) 足の親指の横のあたり、裏のあたりのタコ
→親指がくの字に捻れて曲がってしまう(外反母趾)
(3) 足の裏の小指のつけ根の骨のあたりのタコ
→小指がくの字に捻れて曲がってしまう(内反小趾)
これらのトラブルの進行を防ぐためには、
足に合った靴を履くことや、
立ち方や歩き方の癖を直すことが欠かせません。
また、足の症状に合わせたインソールを靴に入れると、
靴のフィット感や足裏のバランスがよくなるので、
タコを防ぐことにつながります。
専門の技術者が作成するオーダーメイドのインソールでは、
足のアーチを支えて、
圧力がかかる部分の負担を軽減させます。
そして、足裏のバランスを整え、
正しい歩行に導く効果が期待できます。
◆ フットマスターが作成するインソール
ここまで、高山かおる先生の著書を参考に、
足の裏のタコの治療法、
そして、根本的な原因についてお話しました。
足の裏のタコは、皮膚科で治療ができます。
しかし、タコができてしまう根本的な原因までを診て、
指導をしていただける病院は、実は限られています。
私たちフットマスターは、
治療したタコの再発を防ぐための
「根本的な原因の解決」についてサポートしています。
足に合う靴の選び方、靴の履き方と一緒に、
長く歩いても疲れない自然な立ち方や歩き方をお教えします。
そして、お一人お一人の足の形と症状に合わせた
「オーダーメイド矯正インソール」も作成しています。
専門の技術者が作成するオーダーメイドのインソールには、
様々なものがありますが、
私たちはインソールの作成にあたって、
「足に体重がかかっていない状態で、本来の理想の足に合わせて作る」
ということにこだわっています。
本来の理想の足に合わせて作るため、
基本的に作り替えをすることなく、
ずっと同じものを使い続けることができます。
また、インソールが本来の理想の形に足を導いてくれ、
立ち方や歩き方が自然と理想に近づいていきます。
逆に、立ち方や歩き方の癖があると、
インソールが足にあたる感じがすることもあります。
オーダーメイド矯正インソールは、
本来あるべき立ち方や歩き方を
教えてくれるインソールであるとも言えます。
ずっと気になっている足の裏のタコ。
これまでのような「削る」治療を繰り返すのではなく、
一歩進んでタコの再発を予防していきたいと思われたら、
私たちフットマスターにぜひご相談ください。
みやざき足育センター(宮崎県)
代表 成田あす香
http://ashiiku-miya.com/